プエルトモントというチリの南に位置するド田舎でファームステイをすること3週間。
雇い主のおじさん、マリオのお母さんがやってきた。
すごく感じのいい人で、母性の塊みたいなお母さんだ。
汚かったホームステイ先の家(最初来たときは犬小屋かと思って、まさかここで住むとは思わなかった)がみるみるするうちにマリオのお母さんのおかげできれいになって、
やっと人間の生活する場所になっていく様を見ると、
どこの国の息子にも母親なくして生きていけないなと思った。(マリオが飼っている猫4匹を家に絶対入れさせない精神はさすがに猫に同情したが)
料理も汚い…というと大変失礼だが、マリオが作る不衛生なご飯とは全く違う、
家庭的で、丹精込めて作られた丁寧なチリならではの料理をマリオのお母さんは毎日作ってくれる。
俺の夢の一つであった、【チリのおふくろの味を体験する】という夢がかなった。
すごく貴重な体験をさせていただいた。
しかし正直に申させていただくと、「美味しくない」のである。
口に合わないのである。
ほかのチリ人やブラジル人はおいしいと言っているので、マリオのお母さんが料理が下手な訳ではないと思う。(もちろんそこで、いや俺は美味しいと思わないとは言わなかった。しかし話は逸れるが、もし俺が作った料理がまずかったら正直に言ってほしいタイプだ。ex この食材は不要だったとか、少し煮すぎではないかとか)
単純に味覚の感覚が違うだけだと思う。
たった一つのサンプルでお前に何が分かる、と思うかもしれないがチリの味覚が根本的に合わないから仕方ない。
【チリのおふくろの味を体験する】という目的はもうこの1回でお腹いっぱいだ。
味覚がかけ離れているのだから仕方ない。
ただそういえば、俺は子供の時から、ほかのお母さんが作る家庭料理がどうにも好きになれなかった。
俺の母親とかおばあちゃんの料理はすごく好きだったけど、友達の家で友達のお母さんが作るご飯がなぜか嫌いだった。
それは薄っぺらい潔癖症故なのか、本当に料理がおいしくなかったのか、その場の雰囲気が料理をまずくするのか、単なるマザコンなのか…
分からない。
だけど物心ついた時から嫌いなことだからしょうがない。
【チリのおふくろの味を体験する】なんて謳っていたが、大事なところを見落としていたため、この一回限りでこの挑戦は断念することにする。
日本の友達のお母さんの料理ですら嫌いなのだから、異国の地の家庭料理が合うわけないのだ。少し考えればわかりそうなもんだが。。。
実際に体験してやっと分かった。。。
これは一種の病気で仕方のないことなんだと自分に言い聞かせる。
沢山他人のおふくろの味を食べていけば、克服できることと思うが、余計なストレスをかけないことも人生において大切なことだと思う。
だから金輪際なるべく他人のおふくろの味はむやみやたらに挑戦しないことを決めた
ただ、マリオのお母さんには無料でこんな丁寧なご飯を毎日作っていただけることに本当に感謝しています。
現在、私もチリに一人旅で来ています。色々と経験されてて羨ましいです。素敵な人達に恵まれてますね。私はサンティアゴで泊まった宿にたまたま日本の方が居て色々と案内してくれました。今日、その宿を離れバルパライソに来ています。話せる人が居なくなるとやっぱりとても寂しいです。こんな涙が出るほど寂しい思いは初めてです。人って誰かと繋がっている感覚がないと辛いんだと知りました。たんなる旅行ですがこんな気持ちになるとは…。
バモトさんの記事を読んで励まされました。
あともう少しのせっかくの旅行を頑張って楽しみます。
笑わせてくれてありがとうございました。
ももこさん
コメント本当にありがとうございます!
このブログ史上初めてのコメントがつきましてすごく嬉しいです!
分かります…私も少し前にバルパライソに1人滞在していた時、非常に孤独を感じました。
お互いこの孤独を楽しみましょう!!