およそ4か月前にもこの話題について触れたブログを書いたが、
やはりチリにいると、この話題について聞いてくる人が多くいる。
彼ら彼女らからしてみても、単純な好奇心から聞いてくるのであって、
おそらくそこに深い意味があるようには見受けられないので、
こちらとしても、拙いスペイン語でなるべく丁寧に回答するように心がけている。
南米人「日本と韓国、中国は同じ文化なのか?」
俺「全然違うわ。そりゃあ君たち南米人と日本人を比べたら、韓国、中国の人々のほうが似ているけどさ」
南米人「俺の知り合いの日本人は中国人が嫌いと言っていたぞ。日本は中国がきらいなのか?」
俺「あっそ。それはその人の意見。別に俺は嫌いではないよ。
多少文化の違いで、分かりあえない部分もあるけど、国が違うからしょうがないよね。」
俺「君たちチリ人とペルー人みたいな関係といえば分かりやすいのかな。
隣国だし、歴史的に因縁がある。スポーツなどではライバル関係だ。」
俺「だけど、これはあくまでも俺の意見だけど、日本と韓国中国の違いの方が、君たちチリ人ペルー人アルゼンチン人の違いよりも大きいと思うよ。
だって君たちは同じスペイン語を話すだろう?だけど俺たちはお互いの言葉を全く理解できない。だから必然的に性格は違ってくると思う。日本は島国だから、徒歩や車で国境を渡ることはできないからより文化は遠いと思う。」
もっと詳しい人が聞いたら、なんて薄っぺらい意見だと思われるだろうから、
決して自慢できる意見ではないし、自分のこの意見が完全に正しいとは思わないけれど、
8か月チリに住んでみての俺なりの率直な感想である。
ただこれを聞いたチリ人ペルー人は若干不服そうである(あくまで俺の憶測にすぎないが)
「いやいや俺たちチリ人とペルー人の方が違いは大きいよ」
と言わんばかりの。
「いやいや君たちは日本や韓国中国に住んだことは無いだろう?
知り合いの東洋人だって俺とあとほんの数人しか知らないのに、東洋の国の文化なんてなにも分からないだろう?
おそらくこのテーマについては君たちより俺の方がこっちに8か月住んでる分、知っているはずだよ」
なんて粋がってみたけれど、
いやいや冷静になれ俺。(スペイン語風に言えばトランキーロ ジョ」
考えてみれば、元はと言えば、相手が好奇心から純粋に聞いてきた質問になんとなく答えていただけで、
日本と韓国中国の違いや、仲の良さについてこれといった私的な感情はないのだから、
俺にとってはそんなにヒートアップする話題ではないのである。
いつか村上春樹の紀行文で読んだ、『旅をして分かったことは分からないことだけだ」という文をハッと思い出した。
その土地の文化を知れば知るほど、奥深さを痛感することになるという気持ちを忘れてはいけない。
俺も少し南米について理解は深まったかもしれないが、
それを鼻にかけてはいけない。
少しでもお互いを理解する努力は必要だけれど、完全に理解することは不可能なのだから。
あ。ただどうしても許せないこととして、
俺が愛用している、語学交流アプリで、学んでいる言語を設定する項目があるのだが、
学びたい言語を日本語に設定している人の約半数は、韓国語や中国語も同時に設定している。
それだけはどうしても許せないのである。
日本語に少しでも興味があれば、言語が全く違うことはわかるはずだし、
ちょっと調べればわかることだ。
そんなやつとは仲良くなる気は起きないのだ。
真面目に日本語を勉強したい人は、学びたい言語設定欄で、韓国語や中国語を選択しない。